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2014年4月23日


背戸牧師
 LEAN ON ME
 月曜日に富山へ行ってきました。聖書を学ぶ学校を同じ学年で卒業した牧師の友人宅です。

 彼には3人の子供がいました。真ん中の27歳の男の子が突然交通事故で亡くなりました。それが1か月前の3月25日の火曜日だったんです。

 以前、私は石川県に住み、隣の富山県にいた彼の家族と家族ぐるみの付き合いをしていました。

 私の子供も一緒に遊んだ仲で、当時、本当に小さかったです。

 彼は富山大学を出て、最初2年ぐらい大きな小学校の先生をしていました。

 去年、2013年は生徒が9人の小さな小学校2年生のクラスを担任していました。

 去年の3月24日はその学校の修了式でした。

 よくピアノを弾いたり、ギターを弾いたりして「ありがとう6年生」という曲を作り、子供たちと一緒に歌っていました。

 この曲はなかなか好評で、在校生全員でこの曲を歌って卒業生を送ることになりました。

 ラジオ放送局がインタビュー番組に取り上げ3月25日に放送局員が学校に来て生放送が行われました。

彼の両親もラジオで聴いていました。

 彼はその放送で、その曲のできたいきさつとか、思い出について語りました。子供たちは彼のピアノ伴奏でその曲を歌い、それが放送されました。

 両親はその放送を録音しておこうと思いましたが、し忘れてしまったそうです。

 放送当日の夜、ご苦労様会があり、その会が終わって帰宅する途中、深夜遅くに道路を渡っていたところ交通事故にあい、亡くなってしまいました。

 彼が担当していた9人しかいない小さなクラスにもいじめる子、いじめられる子がいたそうですが、彼は一人一人を愛をもって1年間見守って来ました。毎朝、黒板に慰めや励ましメッセージを書いて子供たちを迎えていました。

 彼の務めていた学校の校長はこれら全てが収められた写真を両親の所へ持っていらっしゃり、それを私は見ることができました。

 3月24日、最後の日もいつも通りメッセージを書き送っていたわけです。

 そこには「おはようございます。4月の始業式の日にみなさんと出会って、途中で1人転校してきて、10人の仲間となって、気が付けば最後の1日になりました。長いはずの1年間もみなさんと楽しく過ごすうちにあっという間に過ぎて行きましたね。これが2年生のみなさんに送る最後の黒板メッセージです」と書かれていました。

 彼らにとっても、彼にとっても、本当にこれが最後のメッセージになったわけです。

 彼はまた、詩も子供たちに送っていました。

 ここに「力」という詩があります。

 それには「一人って本当に弱い。すぐに疲れてしまう。心の力も体の力もすぐにからっぽになっちゃうね。そばに誰かがいるだけで、隣にあなたがいるだけで、どうしてだろう、こんなにも力がわいてくる。一人の手は小さい手。丸~るくつなげば、輪になっていつか世界をつなぐ大きな力になるだろう。だから、どんな時も一人にならないで。あなたの手は未来をつなぐ輝く力であふれている。」と書かれていました。

 いじめられてきた子、いじめてきた子に対しても一人一人が大切な存在である。一人一人は本当に小さな者で苦しんだり、悲しんだり、倒れたりしてしまう。一緒に手をつないで行こうと一人一人に書き送ったのではないかと思いました。

 今日ちょうど歌ったLEAN ON ME の「ここに私がいるよ。心配しなくていいから。泣いていたね。あなたが呼べばすぐにそこに行くよ。つまずいたら受け止めてくれる友達がいる。私の肩に寄りかかっていいよ」という、本当に一人じゃないよ、ここにわたしがいるよという部分が重なって私の心には響いてきました。

 「寂しいとき、苦しいときに私がいるよ、お互いに助け合って行こうね」という言葉でもあると思います。

 彼は高校3年生の時に洗礼を受けてクリスチャンになっていましたから、これはイエス・キリストの愛が彼の中にあって、そういう思いを託してその詩に歌っているように思いました。

 イエス・キリストこそ最高の友であって、どんなに孤独を感じたり、悲しみの中にあったりしてもイエス様があなたと共にいてくれるよ。いつでも寄りかかっていいんだよ。そういうメッセージを公立の学校では宗教には触れられませんから、そういう心を込めて彼は書いていたんじゃないかなと思います。

 一昨日訪問した際に、葬儀の式次第を頂いてきました。

 その中に印刷されていた聖書のことばは

 「天の下では定まった時期があり、すべての営みには時がある。 
 生まれるのに時があり、死ぬのに時がある。
 植えるのに時があり、植えたものを引き抜くのに時がある。
 神のなさることはすべて時にかなって美しい。
 神はまた、人の心に永遠を与えられた。
 しかし、人は神が行われるみわざを初めから終わりまで見極めることはできない。
 私は知った。
 神のなさることはみな永遠に変わらないことを。
 それに何かを付け加えることも、それから何かを取り去ることもできない。
 神がこのことをされたのだ。人は神を恐れなければならない。」

 私たちは様々なこの世の歩みの中で突然の悲しいできごとにであったり、様々な試練や困難で悩んだり苦しんだりすることがしばしばあります。

 愛する家族を天に送るという最も大きな痛み、苦しみがありますが、

 イエス・キリストが「わたしはよみがえりです。命です。わたしを信じる者はたとい死んでも生きるのです」と、
永遠の命を与えてくださり、天の御国で再び会うことのできる希望と確信を与えてくださいます。

 赦されて生きる一人一人の生涯を大切に、そして手を取り合って愛し合って生きるようにと導き、祝福してくださっていることに感謝します。

 ゴスペルを歌いながら神様の素晴らしさを賛美し、あなたが与えてくださる一歩一歩の助けを覚えながら、私たちも互いに助け合い、愛し合い、大切なそれぞれの人生の一歩一歩をあなたの愛と恵みの中で生きることができますように。

 悲しみの中にも豊かな恵みを与えてくださるイエス・キリストの父なる神様に感謝します。

参考動画はこちら

http://wn.com/lean_on_me__kirk_franklin


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